病院の概要
・名称 医療法人社団大原会 大原病院
・代表者 理事長・院長 大原 葉子
・開設 1977年1月26日
・診療科 内科・麻酔科・ペインクリニック内科・ペインクリニック外科・外科
・病床数 45床(療養病床)
・所在地 〒370-0063 群馬県高崎市飯玉46
・電話番号 027-362-5800
・FAX番号 027-362-5801
・ホームページ https://oohara-hp.jp/
・Eメール info@oohara-hp.jp
・各種指定・届出
保険医療機関指定 労災指定 入院時食事療養Ⅰ届出 ニコチン依存症管理料届出 | 結核予防法指定 労災保険二次健診等給付指定 CT・MRI撮影届出 HPV核酸同定検査届出 | 生活保護法指定 療養病棟入院基本料Ⅰ届出 療養病棟療養環境改善加算1届 がん治療連携指導料届出 |
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅲ)届出
運動器リハビリテーション料(Ⅲ)届出
呼吸器リハビリテーション料(Ⅱ)届出
身体拘束最小化のための指針
身体拘束最小化のための指針
- 身体拘束最小化に関する基本的な考え方
身体拘束は、患者さんの自由を制限することであり、尊厳ある生活を阻むものです。
当院では、患者さんの尊厳と主体性を尊重し、拘束を安易に正当化することなく、職員一人ひとりが拘束による
身体的・精神的弊害を理解し、拘束の最小化に向けた意識を持ち、緊急・やむを得ない場合を除き身体拘束をし
ない診療・看護の提供に努めます。
- 身体拘束最小化のための体制
- 身体拘束最小化委員会の設置
身体拘束最小化のために、身体拘束最小化委員会を設置する。
- 委員会の検討項目
- 院内での身体拘束最小化に向けて現状把握及び改善についての検討を行う。
- 身体拘束を実施せざるを得ない場合の検討を行う。
- 身体拘束を実施した場合の代替案、拘束解除の検討を行う。
- 身体拘束の最小化に関する職員全体への指導・教育を行う。
- 発生原因、結果等を取りまとめ当該事例の適正化と適正化策を検討する。
- 身体拘束最小化委員会の構成員
副院長(委員会の委員長を務めるものとする)
看護師長
理学療法士
安全管理委員
薬剤師
事務長
- 身体拘束最小化に向けての基本方針
- 身体拘束の定義
医療サービスの提供にあたって、患者さんの身体を拘束しその行動を抑制する行為。
身体拘束その他、入院患者さんの行動を制限する具体的行為に当たるものとして、厚生労働省が「身体拘束ゼロへの
手引き」(平成13年3月)の中で上げている行為を下に示します。
- 徘徊しないように、車いすや椅子・ベッドに体幹や四肢を紐等でしばる。
- 転落しないように、ベッドに体幹や四肢を紐等でしばる。
- 自分で降りられないように、ベッドを4点柵で囲み柵をすべて紐等でしばる。
- 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢を紐等でしばる。
- 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、または皮膚をかきむしらないように、手指の機能を制限するミトン
型の手袋等をつける。
- 車いす・椅子からずり落ちたり立ち上がったりしないように、Y字型抑制帯や腰ベルト、車いすテーブルをつける。
- 立ち上がる能力ある人の立ち上がりを妨げるような椅子を使用する。
- 脱衣やオムツ外しを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる。
- 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッド等に体幹や四肢を紐等でしばる。
- 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる。
- 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。
- 離床センサーやセンサーマット等を使用する。
- やむを得ず身体拘束を行う場合
患者さんまたは他の患者さんの生命又は身体を保護するための措置として、以下の3つの要素のすべてを満たす状態
にある場合は、患者さん・ご家族への説明同意を得た上で例外的に必要最低限の身体拘束を行なうことがあります。
- 切迫性:患者さん又は他の患者さんの生命又は身体を危険にさらさないこと。
- 非代替性:身体拘束その他の行動制限を行う以外に代替法がないこと。
- 一時性:身体拘束その他の行動制限が一時的なものであること。
- 身体拘束禁止の対象とはしない具体的な行為
当院では、肢体不自由や体幹機能障害があり残存機能を活かすことができるよう、安定した体位を保持するための工夫
として実施する行為については、身体拘束等禁止の行為の対象とはしないこともあります。(複数人で検討した上で目
的を明確にして、看護記録に記載します)
- 転落防止のための4点柵使用
- 点滴時のシーネ固定
- 自力座位を保持できない場合の車いすベルト
- 身体拘束をせずに患者を転倒や離院などのリスクから守る事故防止対策
- 身体拘束を行う場合の対応
緊急・やむを得ず身体拘束を行う場合は、医師をはじめ身体拘束最小化委員を中心に十分な観察を行うとともに経過記録
を行い、出来るだけ早期に拘束を解除するように努力する。
具体的に以下の手順に従って実施します。
- 記録、集計、分析、評価を専用の様式を用いて、その態様及び時間・日々の心身の状態等の観察を記録します。
- 患者さんやご家族に対しての説明を行う。
- 身体拘束の内容・目的・理由・拘束時間又は時間帯・期間・改善に向けた取組み方法を説明し、十分な理解が得られるよう
に努める。
1. 身体身体拘束の同意期限を超え、なお拘束を必要とする場合については、事前にご家族に患者さんの状態等を説明します。
2. 身体身体拘束要件に該当しなくなった場合には、速やかに拘束を解除するとともにご家族に報告する。
- カンファレンスを実施する
- 身体拘束最小化委員会の構成員が集まり、①切迫性②非代替性③一時性の3要件の全て
- 当院他診療科医師と情報共有して連携を行い、必要時に診察を依頼します。
- 拘束による患者さんの心身の弊害や拘束を実施しない場合のリスクについて検討し、身体拘束を行う場合の、拘束の内容、
目的、理由、時間帯、期間等について検討する。
4. 早期の拘束解除に向けた取組みの検討会を行う。
- その他の日常ケアにおける基本方針
- 患者さん主体の行動、尊厳を尊重します。
- 言葉や対応などで、患者さんの精神的な自由を妨げないよう努める。
- 患者さんの思いをくみ取り、患者さんの意向に沿ったサービスを提供し、多職種協働で丁寧な対応に努める。
- 身体拘束を誘発する原因の特定と除去に努める。
- 身体拘束廃止、改善のための職員教育
医療に携わる全ての職員に対して、身体拘束廃止と人権を尊重したケアの励行を図り、職員教育を行う。
- 毎年研修プログラムを作成し、1年に1回以上の学習教育を実施する。
- 新任者に対する身体拘束廃止、改善のための研修を実施する。
- 新規採用時に研修を実施する。
5.この指針の閲覧について
当院での身体拘束最小化のための指針は、当院医療安全管理マニュアルに綴り職員が閲覧可能とするほ
か、ホームページに掲載します。
2024年4月
医療法人社団大原会 大原病院
院 長 大 原 葉 子